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2013年12月6日金曜日

真偽!?

 ここのところの誤表示、偽表示については以前にも述べましたが、先週のとある展示会にて、お客様からものすごく安くリサイクル屋さんからダイヤモンドを手に入れたとのお話しがあり、聞くと輸入価格よりも安い金額で手に入れたという事で
 『社長、見てみてください。鑑定書も付いているし、綺麗でしょ!!』

 一寸肉眼では違和感を感じたので
 『きれいな石ですね。ルーペでのぞかしてもらってよいですか?』

 どうぞ、どうぞという事でルーペを使用して見てみると、やはり違和感を感じる気がして、グレーディングレポートの内容を少し聞いてみるとIカラーでVS-2カットはエクセレントという内容でした。

 少なくてもVS-2の内容ではない。もう少し上の内容でカットに関してもエクセレントの内容には首を傾げる要件が見えるという状況で、環境的にも断言をする事も出来ないしお客様には
 『良い石ですね』とは告げましたがそれ以上の事は発言をしませんでした。

 内容や状況的にそれを告げる環境ではないと判断をしました。一つにはケチを付けている様に感じられたり、その価格に対してやっかんでいる様に思われても良い事はないと判断をしたからです。

 後に展示会の担当者にはその内容を告げ、後日問題になった時にその場での問題を記憶していてもらう為でした。内容的な事をお客様に告げるべきかどうか、その上で鑑定をして問題なければそれで良いのですが、その事自体が別の問題をおこす可能性があるので躊躇したことも告げました。

 このような問題は過去にもあり、買取屋さんはプロではないので万が一を考え、安く買い取るという事になり、またダイヤモンドテスターを使ったとしても必ずしも正確な判断をするとは限らないのでリサイクルショップが必ずしも悪意を持って何かをやっているとも限らないのです。

 つまり、リサイクル市場を批判するつもりも、否定するつもりもありません。ただ、一方で被害を受けるのは消費者です。善意の第3者という事で片づけるには少し度を越しているかもしれません。
それゆえにシステムとチェック機構をきちっとして、確かな業界になってほしいという事なのです。

 宝石や感性の物に関しては扱う人間の知識と経験そして良識が絶対条件となる訳ですが、その感覚が薄すぎたという事のなるのかもしれません。自らがそれを律する事が出来なければやがては淘汰されていく事になるのでしょう。

 真偽という物は必ずしも誰かの意図によって行われるとは限りません。ある程度の人間に都合が良いからそのままにしておこうという背景もあります。ダイヤモンドに関しては偽物はありません。その価値に関しても嘘はありません。ただ、それを述べる時にその扱い者のレベルが反映されてしまうのです。

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