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2022年11月29日火曜日

ダイアモンドと投資⁉

 先日イスラエル・日本国交樹立70周年記念式典に行ってまいりました。私自身イスラエルに行くようになって40数年になりますので感慨深いものがあります。

 さて、私自身も何かお役に立てることはないかと模索をしていましたところ、在日イスラエル大使館のお勧めもあってイスラエルのワインを輸入することとなりました。

 私自身もワイン・エキスパートの資格を取り十年近くになりますが、特に何の役にも立てずにおりましたので自身の目標再設定の意味もありまして近々始める予定です。

 ある意味での投資でもあります。

 私自身、以前から投資に対しての考え方に基本ではありますが、長期、分散、積立てを前提に考えるべきという考えがあります。昨今の投資というのは投機とギャンブルを組み合わせたような内容になっているのが気になります。

 つまり、転売であったり、デイ・トレードであったり、その場その場の感情を伴った金融が蔓延っているような気がします。勿論、長期で考えるからこそ見えてくる部分もあり、それが投資の目安の基本でもあると思っています。

 日本の経済政策の失敗はアベノミクスを背景にした金融緩和であったり、税制です。金融緩和の失敗は既に答えが出ているにも拘らずそれをやめない事です。つまり、6年も7年も結果が出ない金融緩和は誰が見ても失敗です。これは欧米の経済学者たちも唱えています。

 また、投資の基本として過去の長期において出ている結果は投資の一つの指標でもあります。そういった意味ではダイアモンドに関しての投資運用に関してはデーターが既に出ています。

 勿論データーが100%ではありませんが、感覚と感情で値上がりしていれば買い、値下がりしていれば売るという単純な理由をもとにした投資家意識からすればどれくらい確率の高いものかと考えます。

 実質経済の何倍にもなる現在の金融経済というフィンテックというものに関してはかなりの危うさを感じます。リーマンの二の舞はすぐ近くにあるような気がします。

 私がダイアモンドの投資を勧める理由はそこにあります。


2022年10月20日木曜日

日本とイスラエルのIT産業の違い⁉

  この年の夏2年半ぶりにイスラエルを訪れ、ダイアモンド取引所を始め、イスラエル国内のワイナリーを巡ってきました。

 此処で感じたことはワイナリーを始め、いかに多くの分野でIT産業が農業に関わっているかという事でした。つまり、農業が効率よくITによって行われているという事です。現状のイスラエルはアグリテックの先進国であり、自給率が93%という驚異的な数字を示しています。

 砂漠が半分で農業自給率が93%、一方、日本は水と自然が豊かにも拘らず自給率はわずかにカロリーベースでは38%ほどである。更にこれには畜産用の輸入飼料等の数字が入っていません。

 日本の立ち遅れはITに対する考え方の違いだと思う。イスラエルにおいては一次産業をいかに生かし生産性を上げるかという手段としてIT技術を考えているが、日本はシステムと効率化という幻想でITを考えている。

 つまり、本来であれば使用する国民にとっていかに使い勝手が良いかという事が前提のはずなのに、行政にとっていかに便利かという事が前提となっている。非合理的な思想を前提に行なう日本の行政がシステムを考えれば必ず問題が起きる。

 イスラエルの場合はアナログをいかに生かすかという前提であるが、日本の場合にはどれくらいアナログを減らせるかという前提となる。

 アナログは絶対になくならないし、アナログがなくなったらITの存在意義もなくなってしまう。アナログとデジタルをいかにバランスよく使いこなすかという事が本来のテーマであり、いかにアナログをなくするかという論点自体が問題である。

 日本のデジタル化の進まない状況はマイナンバーカードも含めて目先の都合だけを追って仕組みを作るので失敗を重ねるわけです。

 河野デジタル相の頑張りはわかりますが、まず国民の前に役人たちに理解をしてもらわないとマイナンバーのデジタル化は進みません。何故なら国民は行政を信用していないからです。マイナポイントをもらいたいから作るという人々は一握りしかいません。まずは信用をしてもらう事ですね。

2022年9月15日木曜日

ダイアモンドは投資?資産?

  現在百貨店等を中心に大粒ダイアモンドを仲介販売させていただいておりますが、一番多い質問は資産としての内容です。

 資産の考え方は簡単に言うと見合った対価となるかどうか?

 つまり、換金が可能かどうかという事ですが、答えは勿論【YES】です。これには精通している皆さんに異論はないと思います。ただ、見合った換金が可能かどうかという事ですが、これはどのような購入の仕方をして、どれくらいの間保持をしていたかという事になります。

 ここでは資産としての購入をなさった方を前提にお話をしますが、ダイアモンドを投資と考える場合に基本は他のものと同じで【長期、積み立て、分散】が基本です。過去のデーターを見てもダイアモンドは原石に関しては値下がりの傾向は一切見られません。

 ただし、研磨後のダイアモンドの価格を見る場合大きさ、品質で仕分けをしなければなりません。つまり、一定の大きさの物であればある折々に値上がりを繰り返しますが、1ct未満の小粒のものになるとやはり市場の原理により需要と供給の関係で価格も落ちます。

 しかし、5ctアップのものになると常に需要が勝っていますので価格が落ちることはあまり想定できません。極論を言いますと100ctのダイアモンドは相場がありません。つまり、大きくなればなるほど希少性という価値が増しますので、需要が常に強くあります。

 ダイアモンドの投資というのは小さければ長期、大きくなれば短期も利益を生む可能性があります。つまり、一個しかないものは価格に関係なく短期であれ需要があれば利益を載せて売ることができます。しかし、個数が複数になればなるほど長期になり利益が少なくなるわけです。あくまでも5ctアップですが、価格は過去のデーターから、また有限資源であることや採掘に費やするコストがより掛かる現状を考えれば今後も上がり続けるのです。

 さらに資産という面を考えます。資産というのは前述のとおり換金できるものという事ですが、更に利便性があるかどうかというのも重要な点です。不動産や重量のある金は手持ち出来ません。ダイアモンドであれば100億でもポケットに入ります。戦争、災害を経験してもめったに起きないと考える日本人には考えにくいことですが、戦争、災害をいつでも起きるのです。

 世界中どこでも換金ができ、どこへでも携帯できるダイアモンドは資産の最右翼なわけです。勿論登録制ではありませんから資産の利便性としてはさらに上がります。

 これらをどう考えるかで今後の投資であり、資産の運用を有利にできるかどうかが決まります。

2022年8月6日土曜日

イスラエルとダイアモンド⁉

  久々のイスラエルの訪問から1週間が経ち、改めてイスラエルという国の底力を感じています。

 今回は2年半ぶりという事もあり、若干の緊張感もあり、わくわくという高揚感もありましたが、やはり、着いてみると40数年関わってきた国で、安心感というか安堵感がありました。

 今回は在日イスラエル大使館の計らいもあり、イスラエルのワインナリー巡りをしてきたという事もあり、ダイアモンドビジネスそのものよりも好奇心と期待感がありました。

 IT 国家という事もあり、ブドウ栽培やワイン造りにもやはり多くのIT技術が投入されており、そのすごさを目の当たりにしました。

 初日はテルアビブの北、ハイファ近郊で展開するワイナリーを訪れ、二日目はさらに北に位置するゴラン高原近くのガレリー地区にある三か所のワイナリーを訪れましたがこの地区は遥か5000年前よりワイン造りが行われていた地区でもありテロワールの良好さをひしひしと感じました。

 三日目には南の銘醸地でもあるエルサレム渓谷にあるワイナリー2か所を訪れ、こちらはガレリー地区と違い白ワインを中心に栽培を行っており、オーナーたちのこだわりを感じるところでもあります。

 総じていえることはどちらのワイナリーのオーナーもワイン造りに哲学を感じ、更にはユダヤ人独特のビジネスセンスを感じました。


 こちらの国は灌漑をはじめとする農業技術に長けており、そこにIT技術の導入といった近代農業において世界でもトップレベルの生産性を誇っております。


 第一次産業にIT 技術を組み合わせるといった理想的な現代技術がそこにはありました。日本はIT技術をビジネスとして先行するがあまり本来の生かし方ができていないという事をつくづくと感じました。

 一連のワイナリー巡りの後はダイアモンド取引所を訪れ、本来のビジネスに戻ったわけですが、印象はダイアモンドの高騰は勿論の事、品薄を肌で感じました。特に大粒に関しては多くの会社がニューヨークに運んでおり、夏休み前という事もあり、大きな収穫があったとは言えませんでした。

 久々のイスラエルは間違いなく私にエネルギーと刺激を与えてくれました。今回のイスラエルに出張に関しては多くのご配慮をいただいた、在日イスラエル大使館には心より御礼申し上げます。

それでは

2022年6月4日土曜日

現代への疑問⁉

 長年のビジネス生活と人生において気になる点を長きに渡り綴ってきましたが、時代とともにこのようなブログを書くことの意味を感じなくなってきた自分がいます。

 多くのアナログ業においてプロが少なくなり、その上でのアドバイスも必要としなくなり、ネットで検索をすれば全てが解決をすると思っている人々の増加もそのひとつです。

 デジタルが進むことは人々の経済を豊かにする反面、貧困にもするという事を気が付かなければなりません。一部のその時代の先端にいる人間は富の供与を感じるのですが、大半の人々は職を失い、さらに言えば豊かさを失うのです。

 人々が失った能力を補い、更に進化をするために必要な助力の範囲でデジタルが利用される分にはデジタルの有効でしょう。しかし、必要以上のものは人々の技術を損ない、さらに言えば職を取り上げ、知力の進化も失わせるのです。

 現実に人々は学ぶことなく検索をし、経験することなくネットサーフをし、それを自分の経験と置き換えてしまい、ある意味、他人の経験を自らの経験と勘違いをしてしまい、偏った知識を待つようになったのです。

 自らの意見に偏った意見を検索し、納得することは非常に危ういことなのですが、現代多くの人々が評論家となり、意見を述べています。しかし、そこには何の発展性もなく、危うい人生を歩む印象を受けるのです。

 自らがSNSを通じて発信することに疑問を持ち始めた要因でもありますが、綴るよりビジュアルの提供の方が役に立つのではないかという事もあります。最近ブログの更新が怠慢になったのもこれらが一イオンとなっています。


2022年5月2日月曜日

ダイアモンドと花火⁉

 秋田の大曲の花火大会が2年ぶりに開催されました。

 花火職人が『このまま花火が必要とされなくなったらどうしよう』考えていたという事をインタビューでいっていました。

 私自身この言葉に反応したのは、コロナ禍において出かけることも集まることも少なくなりジュエリーを身に纏う機もなくなり、更にはファッションそのものもフォーマルが減り、カジュアルなものになっていく現代において『ジュエリーは大丈夫なのだろうか?』と考えたからです。

 ダイアモンドそのものにおいては資産性をはじめ、ある種の特殊性や用途があるのでそれほどの心配はしていないのですが・・・。

 ファッションジュエリーにおいてはアクセサリーでも良いではないかという人々も多くいます。しかし、本当にアクセサリーで良いのだろうか? 

 花火にしても単純に上がっているだけの発煙筒や照明弾で済む話ではないだろう。勿論それとは一緒になりませんが、実用性だけではない情緒的な面というものを大きく考慮すればジュエリーそのものも退化することはないのだろうと考えrます。

 花火にj関してもジュエリーに関しても実生活の中であってもなくてもよいものに捉えられそうですが、実際には人々は感動し、季節を感じ、そしてその創造性を称賛するのです。

 現実の問題としてはジュエリーに関して人々はそれほどの感動も想像性への称賛もありません。何故なら、あまりにもありきたりのデザインや価格に走ったもの、そして値引き等の販売方法が消費者の感動やデザインの創造性への称賛の機会を奪ってきたからです。

 そう考えると花火の職人たちは毎年、人々を感動させるべき努力を重ねてきたような気がします。それゆえに人々は待ち望み、新たな仕掛けの花火に感動し、その創造性に称賛を与え、日々の日常を忘れさせてくれたそのショーに感謝もするのでしょう。

 ダイアモンドそのものに関しては自然が創造し、その美しさは人々に感動を与え、更なる輝きを増す精神性があり、そのものを鈍らせる権利には人間にはないのです。ただ、人々はそれを曇らせたり、輝かせたりする力は持っているのです。人間はその力の使い方を間違ってはいけないのです。

2022年4月28日木曜日

ダイアモンドと今後の展望⁉

  乱世と言って良いような現代です。

 新型コロナ、ウクライナ侵攻をはじめ、国内でいえばよくないインフレ、経済格差の広がり等々数え上げればきりがありません。

 そんな中で金の高騰や極度の円安など我々のビジネスにも影響があるような現象もあります。国民の現金預金がタンス預金を含めて2000兆円を超える数字になり、この現象の根底には将来の不安や国に対する不信があるのでしょうか?

 金の高騰に関しては実際には高騰どころか下降をしているのですが、円安の影響を受け国内的には高騰をしているように見え、メディア等でもウクライナ侵攻を背景に有事の影響による金の高騰としてますが、それは大いなる勘違いです。

 金の価格だけでいえば一昨年の8月をピークに1オンス2000ドルから下降が始まり、現状は1900ドルを行ったり来たりといった状況です。つまり、現状は日本の金融政策による為替の影響によるものであり、決して金の相場の問題ではないのです。

 その金の相場に関しては現在は過去の相場とは異なり、金融上の踊り場的な役目を果たし、過去の様な有事の金でもなければ経済の異常によるインフレ対策としての金でもないのです。

 現状のフィンテックの中では一人の人間が何兆円もの資産を動かし、いちいち金の相場を見るというよりは株式や国債などの状況により、一時的に資産の回避する場所としての金の役割が大きいのです。

 現状為替は円安傾向にありますが、その一番の要因は勿論、日米の金利差であるわけですが約5年物で2.8%の差というものをどう捉えるか?という事にもなります。単純に言えば130円よりも弱くなることは考えにくいし、120円よりも強くなることも考えにくいとなれば、しばらくの間は120円台をウロウロするといえるのではないでしょうか。

 そうなると我々のダイアモンドをどう考えるとよいかという事ですが、1ドル110円より弱くなる環境下では輸出を念頭に入れるべきというのが私の考えです。何故なら、最近の事ですがお金欲しさではなく『墓じまい』ならぬ『宝飾じまい』したいと思っている方が多いという事です。

 つまり、大粒のダイアモンドをはじめ高額な宝飾品を手放したいという方が多くいるという事です。それであれば腰の弱くなった日本市場より海外市場へ向けた試みをすべきという事です。

 それらの人々は年齢も上がり、バブルの頃のデザインを多く所有しており、現代のカジュアルになり過ぎたファッションには馴染まないものが多くあり、手放すには抵抗がないのです。それ故に過去の如何わしい価格で販売がされた物で価格が想定よりも安くても、目的はお金ではないのでスムーズに事が運びます。

 私自身も以前、長く海外でのビジネスを行ってきたという事もあり、今後をふまえ海外への進出も一つの手段ではないかと考えています。


 

2022年4月18日月曜日

戦争と災害とダイアモンド⁉

 ロシアのウクライナ侵攻以来、ダイアモンドに対する問い合わせをいただく機会が多くなっています。

 資産としてのダイアモンドについては以前よりブログやセミナー等などで取り上げてきましたが、確かにこのウクライナ侵攻以来、様々なご意見や反応をいただくことが多くなまりました。

 ダイアモンドの資産として有効性は以前から触れてきましたが、安全資産であると同時に携帯性、対応性に関しては今回の様な惨事が起きると改めて感じざるを得ません。

 今回もウクライナの富裕層がいち早く対応をしたことやポーランドやオーストリアでの避難民の人達のダイアモンドによる換金が行われているという内容はダイアモンドのユダヤ人仲間から多く聞きます。

 戦争は実感がないにしても災害というある意味戦争以上に悲惨な出来事は我々日本人にとっては他人事ではありません。長く続いた不動産神話も限界が近づく様が最近の土地価格にも反映されてきています。

 どうしても東京や大都市の不動産を物差しにしがちですが、過去栄えた地方都市がシャッタ―商店街や過疎化しているとをもっと現実的に受け止める必要があるのです。それは徐々に大都市に迫りつつあり、現状のタワーマンションに関しても高騰しているといっても建材が値上りがりしているだけであり、決してその土地自体が値上がりしているわけではありません。

 投資信託にしても、ここ二、三年多くの小規模投資家たちは苦しんでいます。現代の投資に関しては大規模投資家だけが潤いを得る仕組みになっており、決して投資家皆が富を得るわけではありません。もっと言うと相変わらず千三つ、つまり千投資して三つ戻りの世界であることに変わりはありません。

 現実にイーロン・マスクやバフェット氏が率いるバークシャー・ハサウェイ社などのリターンは驚異的ですが、実際の身の回りでの投資信託難民は後を絶ちません。つまり現在の金融というものは魔界に近い存在であり、ITやデジタルさらに言えば特殊な情報収集能力がなければ太刀打ちは出来なのです。

 多くの証券会社の担当者は上辺の知識で営業をしており、彼らの知識では到底現状の金融の世界は計り知れないのが現状でしょう。

 ダイアモンドというシンプルで安定した資産へ改めて目を向けるには絶好の機会かもしれません。ただし、宝飾業界とその世界は似てはいますが、決して同質のものではないことを、改めて記しておきます。

 あとは、お金があれば手に入るといった品物ではなく、手に入りやすいものは、やはり資産性は低くなるという事も併記しなければならないでしょう。



2022年3月23日水曜日

ダイアモンドの近々⁉

 昨年来からの値上がり傾向や年始の各鉱山会社からの値上げ発表、更にはロシアのウクライナ侵攻と値上りトレンドが続いています。

 アルロサへの制裁を含めダイアモンドビジネスに暗雲が漂うような気配すらしますが、実際には大きな変化はないと思っています。

 事実、アルロサの原石は制裁に加わってはいないインドに次から次へと送られ研磨され、供給には問題がないようにも思われます。むしろアルロサの原石供給過多による問題がはらまれてきます。

 それは小粒のダイアモンドの90%以上の研磨シェアがインドに集まっているために、むしろ小粒に関しては近々に値下がりすら予想できるのではないかと考えています。

1980年のダイモンドの大幅値下がりもその前の過度の値上りとイスラエルダイアモンド業者の過度な供給が大きな要因でした。多くは1ct以下の小粒でしたが。勿論背景は今回とは違いますが現象面だけを見ると今回起きている部分と非常によく似ています。

 勿論大粒ダイアモンドに関してはその例外になるでしょう。絶対的な供給量が足りず、今回のウクライナ侵攻により需要が増すことが十分に考えられるからです。

 現実に以前のように決して買い手市場ではなくなっています。余裕があるのなら無理には売る必要もなくさらに言えば、現在は大粒オーナーの殆どは資金的に余裕のある人が、圧倒的だからです。

 ダイアモンドのディーリングにおいても圧倒的に購入希望者が多く、販売希望者との割合は8対2といっても過言ではないのです。

 さらに日本においてもその傾向は強くなるでしょうし、日本においての新なるダイアモンドビジネスのスタイルになるのかもしれません。


2022年3月8日火曜日

ウクライナリスクとダイアモンド⁉

 前回書いた内容とダブる部分と異なる部分があるかもしれませんが、ロシアの更なる侵攻により状況も、かなり世界的にもひっ迫してきたように思えます。

 前回、有事の金とドルという割には金の値上りは限定的であろうと見解を記しましたが、ここにきて安定資産への資金の流入が増えるとともに金も数日以内には史上最高値を更新するような気配が出てきました。

 米国でのテーパーリングの動きから利上げ予想が大方の見方でしたが、ここにきて資金の動きから米国債の集中が始まり、利上げ予想は遠のくような状況になってきました。

 インフレ抑制策としての利上げでしたが、ここにきて米国債への資金の集中が、それを難しくしています。しかし、ロシアのウクライナ侵攻が激化をするに従い、原油や穀類の原材料の値上りの流れを汲みコストインフレ、つまり、スタグフレーションの様相が強くなってきました。

 今後の株価の暴落を予想させるとともに,我が日本においては最も顕著な現象が出てきます。それは貿易国であった日本は既に投資国へと変貌を遂げていることをあまり知られていない事ではありますが、日本の海外への投資額は既に先進国でもベスト5に入るレベルです。

 つまり、貿易収支の赤字が増えるとともに国有資産の価値下落をはじめ、不動産のリスクが顕著化されることが予想をされるからです。そうなれば当然の円安であり、物価上昇です。

 多くの投資家、資産家がリスク資産から安定資産への資金意向が顕著になっている現状が地金の高騰であり、米国債の利幅減なのです。

 一方、安定資産としての大粒ダイアモンドは今回のロシアのウクライナ侵攻を受け、そもそもが値上がり傾向にあったもの(一部ではロシアのウクライナ侵攻は昨年末には織り込まれていたともいわれています)がここに来て更なる底上げがあります。

 ウクライナの避難民がポーランドやオーストリアなどでのダイアモンドの換金の動きは既に出ているとの情報も流れており、戦争や災害時の資産保全策としてのダイアモンドはここでも生かされています。これは東日本大震災の折にも起きた傾向です。

 更にはロシアが一定の影響力を持っていた中東の不安定要因は地政学的にも問題であり、更に今回のインドの親ロシア姿勢はQuad(日、米、豪、印)戦略対話にも影響を及ぼします。それは中国への誤解を招くアピールにもなるのです。

 日本は災害も国家安全の危機、更には国家の債権リスクもあります。安定資産への更なる資金移行に拍車がかかる可能性もあるのです。

 

 

2022年2月26日土曜日

ウクライナ侵攻とダイアモンド⁉

 今回のロシアによる暴挙は世界中にショックを与えました。それは専制主義がまかり通る時代の到来を告げるものなのか?

 中国をはじめロシアなどの専制主義というものは自由主義社会への挑戦というより世界の半数以上の国が専制政治を行っていることを浮き彫りにしました。

 1979年12月旧ソビエトのアフガン侵攻の時にも同じ現象が起きました。それはダイアモンドの値上がりです。この侵攻の少し前にダイアモンドの値が上がりが始め、その直後に地金が高騰したことを印象深く覚えています。

 その時にはユダヤ人たちからの情報により、いち早くその情報が告げられ実質的な被害を避けたことがあります。その後数週間で地金の価格が下落し続けたことが思い出されます。

 今回の違いはダイアモンドの値上りというものは共通しているのですが、地金に変化が殆どなかったという事です。すでに高止まりしている地金の相場はメディアによる報道により史上最高値を付けているような印象を受けますが、それは間違いです。

 2020年の8月をピークに地金相場は200ドル近い値下げを行ったり来たりしているだけで為替が弱くなったために日本円で高値が付いたように見えますが実際には決して上値に向かう展開ではありません。

 有事に強いドルと金の時代は既に終わっているのです。現在は仮想通貨にあるようにモンスター金融が実質的な社会環境指標になっており、ドルや地金相場はもう過去のものといってもよいのです。

 ここでダイアモンドですが依然と同じように侵攻の数週間前より顕著な値上がりが起き、更に市場では品不足が起こっています。しかし、今回は前回と違い既に価格が上がり気味であったことに加えこの侵攻が重なったのです。

 更に言えば前回時はダイアモンドの価格はデ・ビアス社のほぼ一社体制だった訳ですが今回はデ・ビアス社を含めアルロサ、リノティントなど複数の鉱山会社が市場に参加をしています。

 このために複数の要因が存在します。一つにはコロナ禍であり、ロシアのウクライナ侵攻ですが、そのほかにダイアモンド枯渇説もその中に含まれ、いくつかの研磨業者の売り留があり、さらに言えば各国バイヤーの買付け控えがあります。

 大粒に別にしても1ct以下のものに関してはこの後の価格の下落も視野に入れる必要があるからです。しかし、今回のウクライナ侵攻の様な事があると利便性の高い資産としての大粒のダイアモンドの価格が今後上がることは容易の想像がつきます。

 

2022年2月5日土曜日

ダイアモンドの値上がりが意味する事⁉

 ダイアモンドの値上がりがニュースやレポートを含め多くの場面で語られ始めています。デ・ビアスの8%の値上げをはじめ、アルロサやリオ・ティントの5~7%の値上げ発表は久しく聞かなかった値上げ率です。

 要因として日本を除く海外での宝飾業の堅調さが背景にあるのですが、コロナ禍において結婚式や新婚旅行のキャンセルに伴った費用が婚約指輪に回り、2020から2022年においての米国のE・コマースの売り上げが180%の伸びを示したことでも解るように巣ごもり需要が増えたことがあります。

 一方で同じ条件下で取引所や多くの研磨工場のロックダウンにより供給不足になったにもかかわらず需要が堅調であったことも大きな要因の一つといえるのです。

 何故に日本の宝飾業界だけが仲間外れになっているのかというと他国との違いは販売方法の特殊性となのです。それは他国では例を見ない展示会等での販売方法です。これらの販売方法は異業種などの参入により宝飾業とは真逆になる販売方法が取られマーッケットを崩壊させたことが大きな要因になるのです。条件が整っているのに結果が出ない。つまり、ベースが違っているという事です。

 販売チャンスを増やした結果、乱売乱質になりヘビーユーザーの信用を失ったことが大きな原因でしょう。多くの庶民に寄せた販売方法はいかにもカジュアルになったのですが、一方で本来の宝飾業とはかけ離れた価値を市場に植え付けてしまったからです。それらの要因が日本の宝飾業が世界においていかれてしまった理由でもあるのです。

 日本の状況はさておき、ダイアモンドの値上がりというより値上げの要因の一つに鉱山会社の持っている情報によるものではないかと勘繰る部分もあります。それは限りなく有限資源であるダイアモンドの枯渇です。

 多くの鉱山会社のここ数年の動きを見ていると大粒のラフをそのままオークションに投入したり、直に研磨し、それを同じくダイレクトにオークションに出品したりと過去のラフマーケットを無視するかのような所業に出たり、アルロサのように小売展開の世界戦略を模索するような動きを見せたりと、デ・ビアスがブティック展開をした時とは事情の違うプロモーションが進んでいます。

 それはいかにも利益を増やし、維持する方法を模索しているように見えます。本来であれば今までの市場を維持することで安定した利益を維持することができるわけですからその動きは市場を壊す展開に見えるわけです。

 それでは何故という事になると、ここ数十年ダイアモンドの採掘はスピードアップされ採掘技術もとてつもない速度で改良をされてきたわけです。それは同時に衛星探査によるダイアモンドの埋蔵量の把握という事にも技術は投入されてきました。

 それは更なる採掘はコスト高になることは十分に考えられると同時に恒常的に過去の埋蔵条件で採掘できる状況の終焉を想像するには容易な十分なデーターを既に持っているのではないかという事です。

  つまり、ダイアモンドの価格を吊り上げざるを得ない状きょぷにあるyのではないかという事も想像が付くわけです。それは今後ジュエリーに使うような1ct以下のダイモンドは別にして、資産性を持つような大粒のダイアモンドは更なる値上がりが予想できるのです。状況は常に変わりますがダイアモンドの意味する価値は変わりません。ただし、市場環境は常に変わるという事になるのでしょう。

2022年1月5日水曜日

ダイアモンドビジネスの構造変換⁉

 純粋のダイアモンドビジネスとはジュエリービジネスと多少の違和感のあるものです。それは付加価値性が低く、万人に向くものではないからです。勿論それは大きさや品質にもよります。

 ジュエリービジネスにおいては小さなサイズや低品質のものを使用する場合もありますので、ジュエリービジネスにおいても量産品を扱っているか付加価値性の高いものを扱っているかにより中身は変わってくるでしょう。

 ここでは資産性を含めたダイアモンドビジネスに触れますが、現状の中では鉱山からの流通システムが以前とは変化があり、物によっては鉱山会社が直に研磨し、更には最終市場であるオークションに直接出品をするケースも増えました。

 更にアルロッサなどの大手鉱山会社が小売展開を国際的な計画している状況で、以前のデ・ビアスの内容とは少し違い何処とも組まずにダイレクトというところが今回の違いでしょう。

 特に資産性の高いダイアモンドに関してはここ数年供給が少なくなってきていることもありますが、コロナ禍の市場においても需要が供給を上回っています。10ct以上の物に関しては世界中での在庫量の少なさが際立ち、特に現状の金融であぶれている資金の一部がある意味安全資産でもあるダイアモンドに流れていることは無視できないでしょう。

 明らかに以前のダイアモンドビジネスとは異にしており、もっと言うならそれ以前のダイアモンドの価値位置に戻ったような状況ともいえるでしょう。つまり、財産の移動や価値の普遍性を生かした安全資産としての形になってきたという事でしょう。

 もう一部の組織が価格や価値をコントロールできるような状況ではありません。あくまでも市場原理が働き、価格や価値が決まっているのです。そうなれば更なる安全資産としての流用性が増すことになるでしょう。