ダイアモンドの値上がりがニュースやレポートを含め多くの場面で語られ始めています。デ・ビアスの8%の値上げをはじめ、アルロサやリオ・ティントの5~7%の値上げ発表は久しく聞かなかった値上げ率です。
要因として日本を除く海外での宝飾業の堅調さが背景にあるのですが、コロナ禍において結婚式や新婚旅行のキャンセルに伴った費用が婚約指輪に回り、2020から2022年においての米国のE・コマースの売り上げが180%の伸びを示したことでも解るように巣ごもり需要が増えたことがあります。
一方で同じ条件下で取引所や多くの研磨工場のロックダウンにより供給不足になったにもかかわらず需要が堅調であったことも大きな要因の一つといえるのです。
何故に日本の宝飾業界だけが仲間外れになっているのかというと他国との違いは販売方法の特殊性となのです。それは他国では例を見ない展示会等での販売方法です。これらの販売方法は異業種などの参入により宝飾業とは真逆になる販売方法が取られマーッケットを崩壊させたことが大きな要因になるのです。条件が整っているのに結果が出ない。つまり、ベースが違っているという事です。
販売チャンスを増やした結果、乱売乱質になりヘビーユーザーの信用を失ったことが大きな原因でしょう。多くの庶民に寄せた販売方法はいかにもカジュアルになったのですが、一方で本来の宝飾業とはかけ離れた価値を市場に植え付けてしまったからです。それらの要因が日本の宝飾業が世界においていかれてしまった理由でもあるのです。
日本の状況はさておき、ダイアモンドの値上がりというより値上げの要因の一つに鉱山会社の持っている情報によるものではないかと勘繰る部分もあります。それは限りなく有限資源であるダイアモンドの枯渇です。
多くの鉱山会社のここ数年の動きを見ていると大粒のラフをそのままオークションに投入したり、直に研磨し、それを同じくダイレクトにオークションに出品したりと過去のラフマーケットを無視するかのような所業に出たり、アルロサのように小売展開の世界戦略を模索するような動きを見せたりと、デ・ビアスがブティック展開をした時とは事情の違うプロモーションが進んでいます。
それはいかにも利益を増やし、維持する方法を模索しているように見えます。本来であれば今までの市場を維持することで安定した利益を維持することができるわけですからその動きは市場を壊す展開に見えるわけです。
それでは何故という事になると、ここ数十年ダイアモンドの採掘はスピードアップされ採掘技術もとてつもない速度で改良をされてきたわけです。それは同時に衛星探査によるダイアモンドの埋蔵量の把握という事にも技術は投入されてきました。
それは更なる採掘はコスト高になることは十分に考えられると同時に恒常的に過去の埋蔵条件で採掘できる状況の終焉を想像するには容易な十分なデーターを既に持っているのではないかという事です。
つまり、ダイアモンドの価格を吊り上げざるを得ない状きょぷにあるyのではないかという事も想像が付くわけです。それは今後ジュエリーに使うような1ct以下のダイモンドは別にして、資産性を持つような大粒のダイアモンドは更なる値上がりが予想できるのです。状況は常に変わりますがダイアモンドの意味する価値は変わりません。ただし、市場環境は常に変わるという事になるのでしょう。
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