前回書いた内容とダブる部分と異なる部分があるかもしれませんが、ロシアの更なる侵攻により状況も、かなり世界的にもひっ迫してきたように思えます。
前回、有事の金とドルという割には金の値上りは限定的であろうと見解を記しましたが、ここにきて安定資産への資金の流入が増えるとともに金も数日以内には史上最高値を更新するような気配が出てきました。
米国でのテーパーリングの動きから利上げ予想が大方の見方でしたが、ここにきて資金の動きから米国債の集中が始まり、利上げ予想は遠のくような状況になってきました。
インフレ抑制策としての利上げでしたが、ここにきて米国債への資金の集中が、それを難しくしています。しかし、ロシアのウクライナ侵攻が激化をするに従い、原油や穀類の原材料の値上りの流れを汲みコストインフレ、つまり、スタグフレーションの様相が強くなってきました。
今後の株価の暴落を予想させるとともに,我が日本においては最も顕著な現象が出てきます。それは貿易国であった日本は既に投資国へと変貌を遂げていることをあまり知られていない事ではありますが、日本の海外への投資額は既に先進国でもベスト5に入るレベルです。
つまり、貿易収支の赤字が増えるとともに国有資産の価値下落をはじめ、不動産のリスクが顕著化されることが予想をされるからです。そうなれば当然の円安であり、物価上昇です。
多くの投資家、資産家がリスク資産から安定資産への資金意向が顕著になっている現状が地金の高騰であり、米国債の利幅減なのです。
一方、安定資産としての大粒ダイアモンドは今回のロシアのウクライナ侵攻を受け、そもそもが値上がり傾向にあったもの(一部ではロシアのウクライナ侵攻は昨年末には織り込まれていたともいわれています)がここに来て更なる底上げがあります。
ウクライナの避難民がポーランドやオーストリアなどでのダイアモンドの換金の動きは既に出ているとの情報も流れており、戦争や災害時の資産保全策としてのダイアモンドはここでも生かされています。これは東日本大震災の折にも起きた傾向です。
更にはロシアが一定の影響力を持っていた中東の不安定要因は地政学的にも問題であり、更に今回のインドの親ロシア姿勢はQuad(日、米、豪、印)戦略対話にも影響を及ぼします。それは中国への誤解を招くアピールにもなるのです。
日本は災害も国家安全の危機、更には国家の債権リスクもあります。安定資産への更なる資金移行に拍車がかかる可能性もあるのです。
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