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2021年5月28日金曜日

合成ダイアモンドの幻想⁉

 現在『ラボ・グロン ダイアモンド』という表記のもと様々なところで合成ダイアモンドが販売をされていますが、ほとんどの場合『天然はサスティナブルではない』とか『紛争ダイアモンドではないラボ・グロンダイアモンドを使おう』というようなうたい文句で販売が行われています。

 まず最初に注意喚起をするのであれば世界的に『ラボ・グロン』という表現は認めておらず、CIBJYOをはじめ世界ダイアモンド産業等国際ダイアモンドビジネス団体においてはsynthetic、laboratory-grown,もしくはlaboratory-created等の接頭語をダイアモンドに関することを課しています。

 また、日本においてもJJA(日本ジュエリー協会)、AGL(宝石鑑別協議会)は合成ダイアモンドとの表記を統一しており『ラボ・グロン ダイアモンド』という表記は必ずしも誤解を招くとして勧めてはいません。

 さらに天然ダイアモンドはサスティナブルではないという謳い文句にしても実質的にダイアモンド鉱山の地球環境の破壊という言葉を他の開発と比べてみると建築材の採掘から比べると数万分の一というレベルだし、多くの場合その後埋められることも多く、その表現は決して正しくはないし、それを言うならファッション業界に対してなら理解ができます。

 もっと言うなら『コンフリクト・ダイアモンド』つまり、全ての天然ダイアモンドは紛争ダイアモンドがごとく表現しての合成ダイアモンドの販売戦略ですが、その生産国を見る必要があります。多くの紛争ダイアモンドに関わっている中国・ロシア等は合成ダイアモンドの主要生産国でもあるわけです。その辺の事情もよく理解をして合成ダイアモンドを扱う事を願うわけです。そして、米国ではDカラーIF相当の1ctサイズのものが800ドルで販売をされていることも消費者には伝えるべきでしょう。



2021年5月19日水曜日

資産運用としてのダイアモンド⁉

 資産運用の基本は長期、積み立て、分散となるわけですが、昨今の資産運用を見ていると資産運用とは名ばかりでギャンブルのようにも見えます。

 落ち着いて考えてほしいことは過去の資産家というのは時間をかけ、多くの人を巻き込み、自分の資産を増やしていきました。それは仕事を発生させ、企業を興し、納税し、そして社会を形成した事の見返りとして資産家となっていった

 しかし、昨今の資産家はハイリスク、ハイリターンの投資を好み、更にはそのリスクヘッジとしてファンドへの資産運用依頼というというある意味社会活動とは別の錬金術というものに興味を持っています。

 ファンドは投資家の資金を集め、その知識を利用し、実体経済とは結び付くことの困難なマネーゲーム現象を起こし、記憶に新しいところでは『リーマン・ショック』の様な事象を起こしてしまいました。

 その中身は更に巧みにはなったとはいえ、その内容において大差はありません。もっと言うなら今の一時的ともいえるブームに乗り遅れるなとばかり、似非投資家が群がり、更なる資金の集中という事になっています。

 現状のウォール・ストリートの理屈がいつまで続くのかわかりませんが、アベノミクスの失敗のように現状でトリクルダウンという、資産家が潤えば庶民も潤うという現象は起きようがありません。投資家はお金を増やすべく更なるデリバティブとしてヴァーチャルな投資先を考えるので実体経済に結び付く投資にはあまり興味がなく短期で結果の出るハイリスク、ハイリターンの物への集中をします。

 冒頭に書いた資産運用の、長期、積み立て、分散といった基本にはあまり興味がないようにも見えます。著名投資家である、ウォーレン・バフェット氏や故武田和平氏の基本は長期で投資先企業を見極まるという手法で多くの資産を築きました。結果的にはその間にも多くの就労を生み社会や民衆も潤う事となりました。

 しかし、現状の金融の世界では一部の関わった人のみの資産が膨大に膨らむという現象しか起きません。つまり、社会に還元をするようにはなっていないのです。さらに言えば多くの個人投資家はその資産運用の犠牲となり、失うものを大としているのです。

 資産用ダイアモンドというものは長期で保持するという事は当然ですが、資産の分散という優位性もあり、更にはその特殊な市場性という事もあり、価値への積み立てが他者により行われるという資産の運用という意味では原点でもあるわけです。もっと言えば特殊性を持った動産ともいえるのです。

 ただし、絶対的数量がありませんので一部の方のための資産運用でしかないことを付け加えておきます。


2021年5月17日月曜日

デジタル省と資産⁉

 先日デジタル省の創設が正式に決まりました。

 これで大きく変わることはないという考えもありますが、実際には個人番号と銀行口座の紐付や資産の国家管理という事も含めて大きな問題でもあります。

 現在国税局では個人のデーターはKSK(国税総合管理)システムというものでチェックをしているといわれています。つまりタンス預金などもこのデーターからはじき出されたものです。

 100兆円を超えたタンス預金が何故にその詳細が国税のデーターに上がってくるかというとこれらをKSKシステムにより解析をし、現状をはじき出すためです。

 今回のデジタル省の創設により個人番号とこれらのデーターがリンクされるという事ですのでそれぞれの資産の管理においては懸念の材料があるわけです。

 つまり、今度のコロナ禍の政府の力なり、行政の不備、さらに言えば発展途上国並みの政治家の能力の低さを国民は痛感させられたわけです。

 そのような国家の中での個人資産の管理はの危うさは計り知れません。何故なら最近米国のパイプラインを止め、身代金を要求してきたロシア系ハッカー集団の『ダーク・サイド』の問題をはじめ中国や北朝鮮のハッカー集団の存在はすでに周知のするところです。

 しかし、残念ながら日本の政治力や行政力は極めて低い状況にあります。とてもではありませんがそれらのハッカー集団の立ち向かうレベルではありません。そんなところに個人資産をはじめ多くの情報を紐づけすることは考えただけでも恐ろしいものです。

 今後個人の資産をどのように管理をし、手元に確実に残すのかという事を考えると一つの事実が浮かんできます。銀行口座を含めデジタルで管理するものは多くの危うさが残っていますが、現物を手元で管理をするという事はさらに重要になってきます。それは国家の管理の手元にあるとはいえ、不動産や地金で持つという事になります。これは第三者により移動をすることはできません。

 しかし、その頂点に立っているのは何といってもダイアモンドでしょう。勿論一定の条件の元という事になりますが・・。

 人様に管理をされ、さらに言えばその管理の危うさという事を考えると自己防衛しかないのです。世界中で大粒ダイアモンドの需要が増えています。しかし、残念ながら資産家の数ほどのダイアモンドは存在をしないという特殊な市場です。いち早くそこに目を付けた人々だけの特権とも言えます。

 欧米では当たり前の資産管理方法が、もっと日本でも多くの人の目に触れることが将来の資産管理を安全なものとすると考えています。


2021年5月5日水曜日

何故ダイアモンド⁉



 今から45年ほど前に私はグランド・キャニオンの淵に立っていました。

 米国に渡って間もない頃、当時ルームシェアをしていた同居人が週末面白いところに行ってみないかと誘ってきました。

 金曜日の夕方になると『さあ、準備をして出発しよう』となり、スーパーマーケットにより飲み物を軽食を買い一路東を向かいました。事ルート66を通りドライブをすること11時間まだ薄暗い林間をぬけ、少し広めに駐車場に止まり、夜明けを待つことにしました。

 しばらくをすると日が昇り周りが白々としてくるころ樹木の間から見える向こう側に広々として空間があり、樹木を抜けそちらの方に歩いてみると目の前に広がる空間は想像を絶するものでした。

 そこには広大な渓谷が広がり、上りくる太陽と下がりゆく月を同時に見る事が可能であり、昼夜の交代が間に合わないほど壮大なパノラマが広がっていたのです。

 人間は自分が経験したものの中でしか物の判断をできないと感じたものでした。

 そこには北海道育ちの私でさえ目にしたことのないような絶景が広がっていました。真の底から感動をしたことを覚えています。

 私自身わび、さび、情緒というものに疎いと感じていますので心の底から感動をすることはあまりありません。特に人造物に対してはヨーロッパの大聖堂であれお城さえ感動をしたことはありません。

 やはり、自然の創る美というものに勝るものはないと感じているのです。自然は当たり前に見ていることでさえ論理的に考えると想像を絶する事象を目の前に見せてくれます。

 私自身が『ダイアモンドはなぜ好きですか?』と問われると『自然が作り出した答えの出ない美しさを手に平の上で感じさせてくれる唯一のものだから』と答えることがあります。

私にとってのダイアモンドはグランドキャニオンと同等のものともいえるのかなと感じています。