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2020年4月24日金曜日

ダイアモンドの二つの顔⁉

 お久しぶりですが、こんな中なのでついつい書く気にはなりませんでした。勿論今の状況の中ではダイアモンドの大きな値動きはありませんが。

 こんな状況と似たことはそんなにあるわけではありませんが、近々ではバブルの崩壊とリーマンショックという事でしょう。これらに関しては勿論リアルに経験をしていますが、これらはあくまでも経済自体の問題であり、決して今回の様な疫病を相手にしたようなものではありませんから一概に同じような扱いはできませんがいくつかの例を合わせると目に見えてくるものが有るような気がします。

 つまり、前述の経済的ダメージに『SARS』、『MARS』等の疫病があり、更には旧ソビエトの『アフガン侵攻後』とダイアモンドのマーケットにダメージを与えた出来事と、同じく不幸なことではありますが『湾岸戦争』と『アラブの春』という出来事がありました。前者はダイアモンドの価格の暴落を招き、後者はダイアモンドの価格の高騰を招きました。

 この違いは何だろうという事と今回あの新型コロナウィルス後には何が起きるのだろうかという事を考えます。双方の決定的に違う事は後者に関しては革命が起き、権力層や富裕層が自らの立ち位置に不安を抱き財産の保全の為に現物であり、更には移動が容易なダイアモンドに走ったことがダイアモンドの価格に影響を与えたという事に加えそこに中国の経済躍進の中で中国共産党幹部による財産の国外持ち出しの材料としてダイアモンドを選んだという事が重なったものです。

 前者に関しては日本のバブルが世界の経済を引っ張っており、それこそ日本という平和国家の価値というものが発展途上国(サーズであれば中国、マーズであれば中東諸国)の不安定さから危ぶまれ始め、やはり有事に強いドルへの傾倒という事があり、平和な市場に一抹の不安を投げかけた結果だろうと考えます。

 1979年末の旧ソ連のアフガン侵攻時には瞬間的には価格は跳ね上がり、毎週15%前後の値上がりというとんでもないことが起き、貴金属の値上がりにも拍車を掛けました。しかし、その数か月後にはその寄り戻しが重なり、とてつもない値下がりをしたものです。それは前述をしたように平和市場にダメージを与えるだろうという意味合いもあったのでしょう。当時価格のコントロールを行っていたデ・ビアス社などは買い支えに入りましたが、結果的には買い支え出来ずデ・ビアスの市場コントロールの幕を引く結果となったのです。

 当初の値がりは財産性という小粒ダイアモンドへの妄想でしたが、実は小粒の物にはその価値がないと市場が判断をした結果でした。それ以来日本のマーケットも変わってしまったと感じています。

 前回の『SARS,MARS 』と今回の違いを考えると前回は発展途上国が中心だったわけですが今回は先進国が中心であるという事です。つまり、ダイアモンドのメジャーマーケットを直撃という事になるのです。

 しかし、ダイアモンドには二つのマーケットが存在します。それはコマーシャルジュエリーを中心としたものと、財産をメインとしたものです。残念ながら小粒を中心としたコマーシャルラインは苦戦を強いられるでしょう。しかし、大粒に関してはその逆になるケースが数か月後から起きてくるのが過去のデーターが物語っています。

 いずれにしても今は『COVID19』との戦いに勝つことがまず第一です。そしてコマーシャルジュエリーにもチャンスがない訳ではありません。それは過去から学ぶことですね。」

 

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