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2019年10月25日金曜日

ダイアモンドの盗難⁉

 一昨日から横浜で行われている国際宝飾展で50ctのダイアモンドが盗まれていることが分かったそうですが、理解に苦しむのはその管理です。

 飾ってあったショーケースから壊されることもなく盗まれたそうで鍵が掛かっていなかったのかどうかも疑問ですが、それ以前に飾ってあったショーケースの位置ですが通行客が容易には入れる場所であったのかどうか。更にはそこに管理の人間がいたのかどうかを含めて首を傾げることが多くあります。

 普通に考えると内部の犯行という事になるのでしょう。そうでなければ展示者がよほどダイアモンドの価値を理解していないというほかありません。

 50ctというと1ctサイズのダイアモンドの数億分の一という確率の発生と言われています。ゆえに単純に価格が1ctの50倍という事ではありません。

 昨今資産性が増し、現物でもある大粒のダイアモンドは需要は増しています。昨今のヴァーチャルマネーのような危険性もなく国際基準の貨幣ともいえる大粒のダイアモンドは多くの場合国際的鑑定機関などで登録がされており、仮に盗難にあっても現物を売買しようとした時点で発覚をする可能性が非常に高く正規品のダイアモンドほど換金は容易ではありません。

 大粒のダイアモンドは資産家よりも存在が少なく価値が下がっていくことは極めて可能性が低く、今後もさらにその需要は増していくと考えられますが、絶対数が少なく市場性はそれほど大きくなるとは考えにくいものでもあります。

 但し、価格がどこまで上がっていくかは未知数であり、総額としてはかなりの大きなものとなる可能性は想像がつきます。何故なら40年ほど前に1億5千万円ほどであったピンクダイアモンドが今日では想像もしていなかった10億円を超える価格がついているからです。これは長くこの業界に携わり大粒のダイアモンドに接してきたゆえの経験からくる実感でもあります。

 つまり、現在では数億円という価格は現実としてはこれ以上はそんなに上がらないだろうという推測は過去の時点でも考えておりました。しかし、実際に現実で目の前で起きているのです。

 金は過去のデーターを見ても必ず値下がりもしています。しかし、ダイアモンドは過去のデーターで値下がりをした例は一部の特殊な例を除けばその例はないのです。

 盗難にあったダイアモンドが早く見つかることを望みます。
https://ameblo.jp/diamonrow

2019年10月22日火曜日

4Cの概念⁉

 4Cの重要さの順番を理解出来ていない人が意外と多いことに気が付くこの頃のセミナーです。最近も数件のセミナーを行うたびに同じ質問をすることがありますが一番多く私自身が口にするのは
『4Cの重要性を順番に述べてください。』

 多くの受講する方たちの答えは様々です。

 ダイアモンドの価格は基本的には大きさで決まります。つまり、大きなダイアモンドの結晶が採掘をされる可能性はその大きさが増すごとに低くなりますので当たり前のことですが大きくなればなるほど高価になるのは理解が出来ると思います。

 次に大きくなればなるほど結晶に内包物や瑕疵が多くなる可能性が高くなることも理解が出来ることです。

 次にカラーに関しては取れる鉱山や鉱脈の種類によって変わります。つまりその近辺に含まれる
鉱物によるところが大きいのです。例えば白い色のダイアモンドがなぜに高いかというと需要が高いからであり、必ずしも希少性には一致しません。勿論タイプⅡであるならば別ですが・・。

 タイプⅠを前提とすればEカラーが必ずしもDカラーより多いという事にもなりません。何故ならこのアルファベットの順番は見る人の決めた基準によるからです。一般的にDカラーのボトムラインの上はすべてがDカラーになりますが実際にはその上の色も存在します。

 つまり、カラーの価格に関していえば希少性とも需要ともどちらともいえるのです。これは自然の創った理屈ではなく、扱っている人間の理屈ともいえるのです。

 カットに関しては人工的な物であり、どの様な歩留まりが一番利益を生むかという事を前提にした内容ですので必ずしも重要とは言えません(美しさを保っている前提としてですが)。

 結論言いますと自然界の創造物として宝石を考えた場合
1.カラット
2.クラリティー
3.カラー
4.カット
ということは容易に考えられることです。

 文字のグレードというものはある意味前近代的なものであり、一定の役割は終わったものと考えたほうが良いのかもしれません。プロが増えればグレーディング自体が必要がなくなる可能性も有るのです。https://ameblo.jp/diamonrow

2019年10月15日火曜日

自分ファーストの驕り⁉

  トランプと習近平どちらも自分ファーストの典型的人物が現在の大国のリーダーを務めていますがここで何が起きるのかを考えると、現代社会において自分ファーストは決して自らの為にはならないという事を理解する事が出来るでしょう。。

 トランプが中国への貿易戦争を仕掛けてからは混乱は起きても彼の望む対中赤字はほとんど変化はないばかりか中国を頑なにさせているだけです。一方で習近平も弱い姿勢を国内的にも見せたくないと思いだけで対応をしているような気がします。

 彼らの性格からして国という単位よりも自分という事が最優先をする性格ですから、今後もさらにこの展開を続けるでしょう。今現在ダウなども高値で推移をしていますが、このまま続くと2~3年後には株価の大暴落という羽目に合うような気がします。

 過去にも自分ファースト的な考えが歴史上何度も見られました。しかし、結果は経済だけではなく国すら滅ぼした例はいくつもあります。今世界で起きている紛争の殆どが一部のリーダーたちの自分ファーストが要因です。更に言えばナチスのヒットラーを始め、古くはシーザーの時代と日本を含めても良いのですが、大なり小なり要因は自分ファーストです。

 冒頭の二人に限らず、現代社会においてファンドを含めて自分さえ良ければという考え方が蔓延をし、経済にとっては最も怖い前夜のような状況にあります。

 一番身近な例を挙げるとアベノミクスです。一見うまくいっているような数字が上がり、安倍政権も自慢げにお得意のシャンペンタワー理論展開しておりましたが、実際には見た目とは違い経済の状況が極めて不味い状況になっているのです。これはさすがに景気の落ち込みは政府も認めています

 現代のシャンペンタワーの一番上のグラスは大きすぎて下のグラスにこぼれていくことはないのです。それは安倍政権が如何に現代の文明、文化を理解をしていないかという事です。経済の理屈というものは社会の仕組みのというよりも文化、文明で動きます。つまり、仕組みを作っているつもりの政治や行政では後れを取るという言ことです。

 本来であればラグビーのノーサイド精神のようなものが理想ではありますが、人間には欲望と感情というものが有ります。ただし、その典型のような人間がトップに立つと社会が崩れ始めるのです。

 今後2~3年後には未曽有の経済状況、つまり、多くの投資家は財産を失い、経済から遠く離れて生活をしていた人以外は経験をした事の無い状況になるような気がします。これは著名な投資家ジム・ロジャーズ氏も指摘をしています。

 人間の創りだした金融はそれだけ危ういものなのです。自然が創りだしたものへの投資を怠ると今回のような大災害を引き起こしたり、将来を危うくする要因でもあるのです。

 氾濫をする川の濁流が何故に泥まみれなのか?それは山林を始め一次産業の衰退によるものです。AI化が叫ばれている現代ですが、驕りは必ず達成する前に崩壊をするのです。
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2019年10月14日月曜日

資産価値の変化⁉

 今回の台風によって改めて感じたのですが、日本の治水行政の課題でもありますが、実は意図的に氾濫や水害が起きるところを想定しているという事です。下流の大都会に被害が及ばないように上流にダムを建築しているという事は知られていますが一部に川幅の狭い部分を残し、あえて氾濫を起こさせ下流の被害を最低限に抑えるという方策をとっているという事です。

 勿論ハザードマップではその部分は示されているのですが、土地の購入時の不確認や田んぼ等の仕事に従事をしているとそのリスクは避けられません。それは何も川の上流だけの話ではありません。

 今回多摩川下流の今話題で人気のある武蔵小杉のタワーマンションで水が出て慌てている場面がTVで流されていましたが、ここもやはりハザードマップ上では水害の可能性を示しています。しかし、購入時はタワーマンションという事もあり、水害を前提には考えないのはやむを得ません。
更には水際は地震に対して脆弱であることは東日本大地震の時に証明されています。

 都心のタワーマンションに比べ水際のマンションは価格的にも安く、タワーマンションという事もあり、人気があります。多分デベロッパーは土地の安いところを開発し、それなりの価格で販売を出来る物として考えているのでしょう。勿論オーシャンフロントも含めてです。

 昨今では外国人の投資もあり、人気があるのですがそれらの外国人が積立金を払わないという事もあり、問題も定義されています。

 ましてや今回のような災害が起き、水でも出ようならば一挙に資産価値としても問題があります。更には、実際には人気の割には割り当て分の資産価値はそれほどないという事は認識をしておくべきなのでしょう。

 日本では土地というものは以前から戦争で国境の変わる外国に比べ神話的に信望をされてきました。しかし、温暖化も手伝い、災害も大型化してきた現在では日本の地政学的にも土地に対するやみくもな信用は終わりを告げ始めているような気もします。

 過去には動線や土地付けが変わって土地の価格が下がった例はいくつでもあります。更に現代では災害だけではなく、過疎化や社会の変化により土地の価格の下落はそこいらじゅうに起きています。東京に関してもここ十数年後の変化を指摘されています。

 貨幣の電子化やマイナンバー等のプライバシーの流出危機といった以前では考えられなかったことが起きています。資産という意味を本格的に考える時期が来ているのではないでしょうか?

その最右翼がダイアモンドだと思っています。
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2019年10月11日金曜日

ダイアモンドのカラーグレード⁉

 『ダイアモンドの4Cの重要度の順番を言ってみてください。』
これは私がセミナーの時によく質問をする事項ですが多くの人の場合には勘違いをしています。つまり、ダイアモンドの場合価格の基準は重さですが、何故に重さかというと大きく結晶となることの方が小さな結晶よりも稀だという子供にでも解る理由からです。

 特にラウンドブリリアントの場合、正八面体の結晶から採ることが基本的には多く、正確な正八面体で大きく成長をすることが稀なので、多くの大粒ダイアモンドは変形のものが多くあるのです。勿論、大きさが基本ですから歩留まりを追った結果です。変形の原石からでも内容によってはラウンドをとることも有ります。

 更には大きくなれば内包物や瑕疵が入りやすくなるという事もありますのでクラリティーに関してはその次に重要という事になります。

 よく勘違いをされるというかGIAのミスリードもあり、Dカラーが価格が高いのは希少性があるからだという理屈もありますが、実際には希少性というよりも需要、つまり人気があるからだという事にあります。ダイアモンドをビジネスで行っている人であれば理解は難しくはないと思いますがDカラーのペアーを集めるよりもローカラーの色合わせをしたペアを集める方が難しいのは良くある話です。

 これは以前のGIAのカラーチャートがDカラーの幅が狭く、色がつくほどにカラーのアルファベットの幅を広く書いていたせいでもありますが現在ではGIAもカラーチャートは同間隔で書いていますが、いまだにそのコメントはGIAからは出ていません。

 カラーグレードに関しては誤解を招いてはいけませんが『宝石質の』という前提があります。以前TVで怪しいインド人が出てきて『ダイアモンドはそこいらじゅうにりますよ』というようなコメントをしていましたが、彼らが扱っている物の多くは宝石質とは言えないものも対象にしているのです。勿論司会のマツコ・デラックスはその辺は見抜いているようでしたが・・・。そう願いますが。

 あまりにカラーグレードの拘ると本来のダイアモンドの魅力を消費者に繋げることも販売のチャンスも失う事になります。扱う人々こそ本来のダイアモンドに目を向け、もっとダイアモンドの魅力を伝える努力が必要ではないのだろうかと考えます。ローカラーがイコール低品質ではないという事を理解をしてもらいたいものです。
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2019年10月4日金曜日

希少石⁉

 以前も書いたことはありますが、宝石の展示会等で色石を『希少石』と銘打って販売をする輩が増えています。

 『希少石』という言葉は本来皆が知っているけれどあまり目にしない宝石を指して言う言葉です。つまり、日本語での本来の意味としては一般の欲望に対して数が少ない、もしくは一般の認知はあるが見た事がないとか稀な物であって、誰の認知もなく、見たことも聞いたこともないものを希少というのは誤解を招くことにもなります。

 つまり、誰も見たことも聞いたこともない鉱物を宝石という言葉を使って販売する事の危うさを感じることがあり、更には後のトラブルの元にもなります。『宝石』という言葉の本来の意味を理解をしているのであれば使用をしない言葉でもあります。

 随分過去ではありますが、以前シトリンをトパーズという名で販売をしていて百貨店で大きな問題になったことがあります。しかし、当時の日本は宝石の知識も少なく、この種の宝石を総称して『トパーズ』と称してました。しかし、ある時に宝石学が広がり始めると実はトパーズというの別の種類の似た宝石であるという事が知られるようになり、その狭間で起きた騒動でした。

 その後も『ブルートパーズ』という一見希少石ぽい名前の宝石が現れトパーズという名前は知っているがそれにブルーがついたのは見たことがないという事で随分と高値で取引が行われていました。しかし、その後処理石も増え、結構普及をしてくるとあっという間に一般化し、手ごろな石の代名詞のようにもなりました。

 私自身もタイで色石を買い付けていた頃には『ブルー』と言えばサファイアだった時代に現地でグリーンのサファイアを見つけ、ブルーに比べ、相当安価だったこともあり、買い付けてみました。日本に持ってくると日本ではサファイアが高い石だという事もあり、ましてやグリーンのサファイアという事でもあり、非常に希少だという事で結構な価格で取引が行われました。

 しかし、自身の名誉の為でもありませんが、私は決して希少な石だという事を言ったことも有りません。『いくらなら購入をしていただけますか?』と問い合わせ販売を行い、それなりの利益を上げた事を覚えています。その後、大量に日本に入ってくるようになるとあっという間に価格が下がりました。逆に今はあまり見ることもなくなり、市場性がなくなったという事でしょう。

 つまり、新たに見つかったとか持ち出した鉱物を希少石と言って如何にも価値があるような販売はダメだという訳ではありませんが、評価の高い宝石というニュアンスで販売をする事への懸念です。

 宝石の条件である換金性とは一般に認知をされている必要性があります。認知をされていないような宝石に価値が付くことは稀です。つまり、後でトラブルを引き起こす可能性があります。

 本来の希少石とは広く認知をされているが見る機会の少ない『レッドダイアモナド』であったり、『ブルーダイアモンド』等の物を言うのであり、希少石という言葉の取り扱いには十分に注意をしたいものです。
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