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2025年8月8日金曜日

ダイアモンドは永遠なのか?

  数十年前には考えられなかった事が次々と起きています。

『ダイアモンドは永遠に⁉』『婚約指輪は給料の3ヶ月分』などと謳われていたことが嘘のような現代です。二十代の若者にはその言葉があったことさえ知らないものも多く、ダイアモンドビジネスに携わってきたものからすると寂しい限りです。

 今年は宝飾業界の倒産件数が過去二十年で最低というデーターが出ていますが、喜ばしい事かと思いきや、倒産は少ないのですが廃業や休業がここ数年多くなってきています。

 甲府などの業者も工場を閉鎖や廃業が増え、形態も製作や卸からインフルエンサーなどを使い直販が増えています。現実に東京国際宝飾展(IJT)なども宝飾業界のための展示会とは名ばかりで、一般顧客やインバウンドに対する展示即売会というのが実態になってしまっています。

 一方、上流ではダイアモンドの鉱山会社なども流通形態が変わり、大粒に関してはオークション会社への直接出品などB to Cとも言えるような最終顧客に対する直接のアプローチの機会を探っています。

 鉱山会社の多くは採掘制限や採掘権の譲渡などや会社そのものの身売りなどを試みているところも多くあり、決して過去の栄華を探れるような状況ではありません。

 現実は過去数百年で数限りないダイアモンドが採掘され、当然リセールの還流ダイアモンドも多く市場に存在する訳です。当然需給の関係で価格も下がりますので、採掘の意味をなさなくなるわけです。

 しかし、採掘を制限することでダイアモンドの採掘量が減りますので、一方で研磨済み3ctを超えるような大粒のダイアモンドも採掘される機会が減りますので当然品不足にもなります。   過去40年間を見ても1.2ct以下のサイズに関してはわずか10%前後の値上がり($ベース)ですが3ctアップのものに関しては250~300%の値上がりを示し、5ctアップに関しては350%以上の値上がり率(ラパポート統計)を示しています。

 日本国内を想定すると決して『ダイアモンドは永遠に』とは言えませんが、世界基準でみると一定の大きさを前提としますが、ダイアモンドの価格は今後長い目で見ると資産性をますます帯びてくるかもしれないともいえるのです。



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