先日、某百貨店の依頼で当社の10ctsのラウンドブリリアント、マーキース、オーバル、ハートシェイプそしてプリンセスカットと5種類の形のダイアモンドを並べていましたが、それをご覧になっていたお客様が『この中で一番品質が落ちるのはどれですか?』という質問に唖然とする私でした。
本来であれば『一番品質が良いのはどれですか?』
という質問であればなんとく納得がいくのですが・・。
私はお客様に『どれもほぼ同じような内容ですが何か気にかかる点でもありますか?』
と尋ねるとお客様は『どれも輝いていますが、一つだけほかのものと比べて輝きというのですか?
少し違うように見えます』
お客様が指さしたのはマーキース・カットのものでした。
『おっしゃる通りです。マーキースに関しては確かに4Cグレードにおいては他のものと変わりませんが、我々は(ライフ)といっていますが照りは少し他のものと比べると劣ります。』
原石において価格が決まるわけですが、結果的にグレードが付くことによりその価格に多少の上下が出てきます。しかしその原石の時点ではいわゆるライフというものも価格の決定を左右する部分もあり価格にと以外も出てくるわけです。
実際には10ctsアップのマーキースというものは希少な為に所有をしているわけですが、発生率から言えば自身の経験からすると20ctsのラウンドに匹敵をすると思っています。何故なら大粒のマーキース用の長めの原石はなかなか存在しないからです。
しかし、比べるものがあると素人であるお客様の目を誤魔化すことが出来ず、見事に感じるものであることを改めて痛感しました。以前から4Cのグレードだけではダイアモンドの良し悪しや価格を論じることは出来ないといっていたのですが、このようなお客様が現れることにより4Cのグレード表示だけで説明を終わらせることなく、ちゃんとダイアモンドの説明をすることの大事さを改めて思い、その手ごたえを改めて感じ時でした。
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