乱世と言って良いような現代です。
新型コロナ、ウクライナ侵攻をはじめ、国内でいえばよくないインフレ、経済格差の広がり等々数え上げればきりがありません。
そんな中で金の高騰や極度の円安など我々のビジネスにも影響があるような現象もあります。国民の現金預金がタンス預金を含めて2000兆円を超える数字になり、この現象の根底には将来の不安や国に対する不信があるのでしょうか?
金の高騰に関しては実際には高騰どころか下降をしているのですが、円安の影響を受け国内的には高騰をしているように見え、メディア等でもウクライナ侵攻を背景に有事の影響による金の高騰としてますが、それは大いなる勘違いです。
金の価格だけでいえば一昨年の8月をピークに1オンス2000ドルから下降が始まり、現状は1900ドルを行ったり来たりといった状況です。つまり、現状は日本の金融政策による為替の影響によるものであり、決して金の相場の問題ではないのです。
その金の相場に関しては現在は過去の相場とは異なり、金融上の踊り場的な役目を果たし、過去の様な有事の金でもなければ経済の異常によるインフレ対策としての金でもないのです。
現状のフィンテックの中では一人の人間が何兆円もの資産を動かし、いちいち金の相場を見るというよりは株式や国債などの状況により、一時的に資産の回避する場所としての金の役割が大きいのです。
現状為替は円安傾向にありますが、その一番の要因は勿論、日米の金利差であるわけですが約5年物で2.8%の差というものをどう捉えるか?という事にもなります。単純に言えば130円よりも弱くなることは考えにくいし、120円よりも強くなることも考えにくいとなれば、しばらくの間は120円台をウロウロするといえるのではないでしょうか。
そうなると我々のダイアモンドをどう考えるとよいかという事ですが、1ドル110円より弱くなる環境下では輸出を念頭に入れるべきというのが私の考えです。何故なら、最近の事ですがお金欲しさではなく『墓じまい』ならぬ『宝飾じまい』したいと思っている方が多いという事です。
つまり、大粒のダイアモンドをはじめ高額な宝飾品を手放したいという方が多くいるという事です。それであれば腰の弱くなった日本市場より海外市場へ向けた試みをすべきという事です。
それらの人々は年齢も上がり、バブルの頃のデザインを多く所有しており、現代のカジュアルになり過ぎたファッションには馴染まないものが多くあり、手放すには抵抗がないのです。それ故に過去の如何わしい価格で販売がされた物で価格が想定よりも安くても、目的はお金ではないのでスムーズに事が運びます。
私自身も以前、長く海外でのビジネスを行ってきたという事もあり、今後をふまえ海外への進出も一つの手段ではないかと考えています。