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2021年6月28日月曜日

ダイアモンドの還流⁉

 ダイアモンドというものは数限りある資源である反面、還流をするという意味では半無限ともいえるものでもあるし、供給に対して需要が少なければ希少性が高いとも言えないものです。

 しかし、多くの場合ダイアモンドは一時的な環境やサイズによっては希少性があり、更には価値もあるといえます。つまり、小さなサイズで経済状況が良くなければ供給の方が需要に対して過剰になる部分も出てきます。ダイアモンドは一括りにできるものではないという事です。

 ただ、大きなサイズに関しては常に供給に対して需要の方が勝っているわけで、それがダイアモンドの価値ともいえるでしょう。勿論前提として人間に欲望があるという事を含んでという事になりますが・・・。

 人間の寿命に対してダイアモンドの寿命は永遠という事になるわけですから、ダイアモンドは常に『還流』を前提としている訳です。しかし、ダイアモンドに対して人間は近視眼的に見ることが多いので、歴史的に見ても『還流』をしているものなのですがビジネスとしてそこに目を向けないことが多々あります。

 一部のオークションなどは特殊なものに関しての還流の一助にはなっていますが、多くのダイアモンドビジネスが一過性のものになっています。

 つまり、一部の小さなものを除いては『還流』を前提としなければビジネスとして成り立ってはいかないという事になります。元々大企業であったり世界的規模のビジネスにはなりにくい業種ですから限りあるダイアモンドという実態の本質にあったビジネスモデルを構築する必要があり、今後はその軸を中心にダイアモンドビジネスが進むのです。

 私どものそれらの事を念頭に今後のビジネスを組み立てていくことになるです。

2021年6月7日月曜日

アナログなダイアモンド⁉

 デジタルという言葉が一番多く出てきたのは1980年代ではなかったかと記憶をしていますが、記憶では1960年代のパタパタ時計が皆が目にした最初ではないでしょうか。

 私自身、父親が時計店を商っていましたので子供のころ面白がってみていました。それは時間が進むにつれて数字の書かれたパネルの様なものが次々とそれこそパタパタと音を立てるように変わっていったのです。

 それが今では液晶画面へと変わり、現代の近未来的な象徴へと変わっていきました。現代は勿論それは目で見るものだけではなく情報の管理であったり、伝達等々あらゆる部分にデジタルが採用されています。

 アナログデーターというものは劣化しやすく、デジタルデーターは劣化しないといわれていますがデジタルデーターというものはアナログデータに比べてコストが掛かることも指摘をされています。つまり、アナログデーターは過去の歴史をひも解く要因になってきたように一定の環境下にあればコストというものはそれほどかかりませんが、デジタルデーターというものは破損やハッキング等の被害を防ぐためにバックアップをはじめブロックチェーンに至るまでその先にどれくらいのコストを見なければならないか想像もつきません。

 現代の金融はフィンテックのようにデジタルデーターの管理と運用を第三者が前提にNFT(ノン・ふファンジブル・トークン)をはじめあらゆる新規投資というよりギャンブル的なものが生まれています。

 しかし、それはリスクを誰も保証の出来ないものへとなっていき、其れを駆使できるものだけが富を保有しうる世界になっていくのではないかと懸念をしています。勿論、ブロックチェーンをはじめあらゆるセキュリティーがなされていますが、前提としてデジタルは常に進化をしますが、常に新しいものに取って代わられるという運命にあります。

 その点アナログ資産は一定の条件の管理のもとに外部からの被害を未然に防ぐことは容易です。特にダイアモンドのように分散が可能で秘匿することも難しくはありません。数十年後か数百年後かはわかりませんが、結果的にはダイアモンドの保有が安全資産として見直されることが出てくるような気もします。

2021年6月3日木曜日

ダイアモンドの手応え⁉

 先日、某百貨店の依頼で当社の10ctsのラウンドブリリアント、マーキース、オーバル、ハートシェイプそしてプリンセスカットと5種類の形のダイアモンドを並べていましたが、それをご覧になっていたお客様が『この中で一番品質が落ちるのはどれですか?』という質問に唖然とする私でした。

 本来であれば『一番品質が良いのはどれですか?』

という質問であればなんとく納得がいくのですが・・。

 私はお客様に『どれもほぼ同じような内容ですが何か気にかかる点でもありますか?』

と尋ねるとお客様は『どれも輝いていますが、一つだけほかのものと比べて輝きというのですか?

少し違うように見えます』

 お客様が指さしたのはマーキース・カットのものでした。

『おっしゃる通りです。マーキースに関しては確かに4Cグレードにおいては他のものと変わりませんが、我々は(ライフ)といっていますが照りは少し他のものと比べると劣ります。』

 原石において価格が決まるわけですが、結果的にグレードが付くことによりその価格に多少の上下が出てきます。しかしその原石の時点ではいわゆるライフというものも価格の決定を左右する部分もあり価格にと以外も出てくるわけです。

 実際には10ctsアップのマーキースというものは希少な為に所有をしているわけですが、発生率から言えば自身の経験からすると20ctsのラウンドに匹敵をすると思っています。何故なら大粒のマーキース用の長めの原石はなかなか存在しないからです。

 しかし、比べるものがあると素人であるお客様の目を誤魔化すことが出来ず、見事に感じるものであることを改めて痛感しました。以前から4Cのグレードだけではダイアモンドの良し悪しや価格を論じることは出来ないといっていたのですが、このようなお客様が現れることにより4Cのグレード表示だけで説明を終わらせることなく、ちゃんとダイアモンドの説明をすることの大事さを改めて思い、その手ごたえを改めて感じ時でした。