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2020年5月21日木曜日

ダイアモンド価格の下落⁉

 以前から書いているようにこの新型コロナの影響はダイアモンド業界にも大きな影響があり、終息後にダイアモンドの価格の下落が始まるでしょうと述べてきました。

 現実には殆どの市場が動いていない中でもオンラインオークション等は動いています。そんな中予想よりも早くダイアモンドの価格の下落が始まっています。

 3月から4月にかけて約15%前後の価格の下落が始まってます。15%という数字はあまり大きくなく感じるかもしれませんが、この下落は輸出入段階での話ですので小売市場に回るころには相当な下げ幅が考えられるのです。

 勿論現在は流通の段階が簡略化されてきていますので以前ほどの大きな値幅ではないかもしれませんが、元々の現市場は決して良い状況ではありませんから、さらなる価格の下落の示すものは中間業者の苦境です。

 現実に裸石市場で最も大きなインドでは大量の在庫がだぶつき始めていると同時に新型コロナ以前から倒産なども頻繁に起きていましたので更に拍車がかかるでしょう。その上で日本の輸入業者も元々薄利なところにきて価格の下落と売り上げの下降という事になりますので、生き抜いていくのも難しい状況になるでしょう。

 しかし、3ctアップの投資市場に目を移すと意外と価格に動きがなく、一部に関しては需要が起き始めているのです。勿論ラパポートレポート上や一部の指針は一応に価格の下落をしましていますが、実際にそれはインデックスだけの話で現実は金や他の相場市場でも見られる通り、現物市場では需要が動き始めてるのです。

 金相場に関しては今が天井と考えても良いでしょう。ダイアモンドなどと違って先物も扱っているので価格は上がりやすいのですが、裏を返せば純粋なる現物市場ではなくなってきていることを示しています。

 そのことでいえばダイアモンドは純粋な現物市場です。しかし、3ctアップを中心に考えると相場を形成するほどの実質的量がありませんから需要があるからといって望むものが手に入る訳でも手配できるわけでもありません。

 この新型コロナのこの期間は宝飾業界にとっては痛手であり、ある意味分かれ道になるのでしょう。過去4Cを目安に価格競争に明け暮れたことも有りました。その名残はまだあるのでしょう。しかし、昨今のコロナ下で不要不急という言葉が多く発せられましたが、皮肉なことに今こそ不要不急の物が必要な時なのです。

 過去50gオリンピックの金メダルが100gの金メダルと比べるような売り方が宝飾業界にはありました。しかし、五輪メダルには金の重さに換算できない価値があるのです。今後のジュエリー業界においては素材の価値ではなく物の意味を提案し、創造をしていくことを望みます。それ故にジュエリー業界は最も古いビジネスとして成り立ってきたのです。

 決して五輪金メダルを値引き販売するようなことであってはいけないのです。
https://ameblo.jp/diamonrow


 

2020年5月14日木曜日

こんな時期だから⁉

 ダイアモンドの価格も今年の3月を起点に価格下落が止まらない状況ですが、現状殆どの国のマーケットが動いていないので、一概には言えませんが、市場が落ち着いた途端にダイアモンドの価格が再下落することは否めません。

 ただし、現状でも、投資市場では3~10ctsを中心にプレミア価値を探した動きは出てきています。勿論こんな時期ですからあがいてみてもしかたがない訳です。

 時間を持て余す中でフッと頭によぎったのが1970年代半ばの自分の姿でした。米国に渡ったばかりで、あまり知人もおらず学校へ通う毎日でしたがある日を境に生活のテンポが変わりました。それは、居候が我がアパートに転がり込んできたのです。

 彼も同じ留学生で、それなりのアパートをアメリカ人の学生とシェアをしていたのですが、そのアメリカ人の学生が毎夜毎夜彼女を連れ込んではいちゃいちゃしているという事でいたたまれなくて我がアパートに転がり込んできたものでした。

 夏休みに入ったある日に彼が『旅に出てみませんか?』といきなりの問いかけに一瞬私は戸惑いましたが、特に夏休みにすることもなく同調する事となりました。

 次の日早速我々は車に乗り込み
『東に向かいましょうか?』
と最初は北へ向かおうという事になっていたのですが、彼のその一言で
『どこへ?』という私の言葉を待つこともなくエンジンのスターターが回されていました。

 我々の住むロス・アンジェルスから一路、車は東へそれも我々の世代にはたまらない『ルート66』
をなぞりながらネバダの砂漠を抜け、アリゾナを横切りコロラドへ。

 そして、夜明け前にたどり着いた所で生まれて初めての光景を見、感動することになります。
夜明けのグランドキャニオンは想像を絶する広さで、足元が震えたのを思い出します。

 こんな時期でなければ思い出すこともなかったことでしょう。もう一度あの光景をという思いに駆られ、この夏その場所を訪ねてみようと思ったわけです。パートナーは勿論その時の相棒で、何の躊躇もなく賛成をしてくれました。

 今からワクワクしています。

2020年5月8日金曜日

ダイアモンド五大採掘会社⁉

世界の五大ダイアモンド採掘会社として君臨している
ロシア『アルロサ』
イギリス『デビアス』
イギリス『リオ・ティント』
カナダ『ドミニオン・ダイアモンド』
イギリス『ぺトラ・ダイアモンド』 

 これらの企業により殆どと言ってよいほどのダイアモンドの採掘を手掛けている現況ですが、皆さんが思っているデ・ビアス社の威厳は1980年代後半から陰りを見せ、LVMHグループとの提携を機にダイアモンドのマーケットの支配という夢から遠ざかり始めました。
 
 デ・ビアス社の実質本社は南アフリカのヨハンネスブルグであり、その歴史自体もそこから始まっています。1980年代後半デ・ビアス社の力が落ちると同時に旧ソ連の『ダイアモンド』国営会社が台頭をしますが、ソ連崩壊を機にサハ共和国とロシア連邦の共同経営となり1993年に設立された『アルロサ』の台頭が顕著になり、更にデ・ビアス社の力は落ちていきます。

 その後1995年になると英国とオーストラリアの鉱山会社により有数の鉱山会社『リオ・ティント』が設立され、北オーストラリアのアーガイル鉱山を中心とし、ダイアモンドの採掘にも大きな力を注ぎますが近年アーガイル鉱山の閉山を決めていますが、カナダにもダイアモンド鉱山を所有していますが、現在は中国資本が筆頭株主となっています。

 ドミニオン・ダイアモンド社はカナダ最大のダイアモンド鉱山であるノースウエスト準州のEKATIを所有しており、世界のダイアモンド拠点で販売を行っていますがダイアモンド専業会社といっても良いでしょう。

 『ぺトラ・ダイアモンド』社に関してはダイアモンドのプロフェッショナルが立ち上げここ20年ほどで台頭をしてきた採掘会社で、手法としては枯渇をしたと思われるダイアモンド鉱山をデ・ビアスや他社から安く買い上げ、効率的な採掘により昨今大きな原石を探し出してきたことにより大きな利益を上げてきた鉱山会社です。特にファンシーカラーダイアモンドを量産しており、今後はピンクダイアモンドと言えば『ペトラ』というようになるかもしれません。

 勿論それ以外にもルカラ鉱山を始め」小規模であるが大きな原石を効率よく採掘をしているところもあり、市場原理で今後のダイアモンドの価格が決まっていくことは間違いがありません。

上記の複数の鉱山会社の台頭により、小粒のダイアモンド(2ct以下)の価格はかなり流動的になり、下落の可能性を秘めていましたが、今回の新型コロナウィルスによる世界経済の低迷はその動きに大きな影響を与えうることは間違いがありません。

 現状原石の価格に対しての具語気はありませんが、それはマーケット動きがないという事であり現在の新型コロナ騒ぎが収まった時点ではダイアモンド業界がよほどの啓蒙活動を行わないかぎり市場価格の下落は必至ともいえるのです。。

 いずれにしても以前のように絶対的な力を持った鉱山会社が存在しない以上。その価格は市場によってコントロールをされることになり、五大採掘会社といってもダイアモンドの価値は地球が創りだすものですから大きさという価値が原点となり、ルカラのように大粒の原石を掘り出すところが今後ハンドリングをするようになるのでしょう。
 
https://ameblo.jp/diamonrow