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2022年2月26日土曜日

ウクライナ侵攻とダイアモンド⁉

 今回のロシアによる暴挙は世界中にショックを与えました。それは専制主義がまかり通る時代の到来を告げるものなのか?

 中国をはじめロシアなどの専制主義というものは自由主義社会への挑戦というより世界の半数以上の国が専制政治を行っていることを浮き彫りにしました。

 1979年12月旧ソビエトのアフガン侵攻の時にも同じ現象が起きました。それはダイアモンドの値上がりです。この侵攻の少し前にダイアモンドの値が上がりが始め、その直後に地金が高騰したことを印象深く覚えています。

 その時にはユダヤ人たちからの情報により、いち早くその情報が告げられ実質的な被害を避けたことがあります。その後数週間で地金の価格が下落し続けたことが思い出されます。

 今回の違いはダイアモンドの値上りというものは共通しているのですが、地金に変化が殆どなかったという事です。すでに高止まりしている地金の相場はメディアによる報道により史上最高値を付けているような印象を受けますが、それは間違いです。

 2020年の8月をピークに地金相場は200ドル近い値下げを行ったり来たりしているだけで為替が弱くなったために日本円で高値が付いたように見えますが実際には決して上値に向かう展開ではありません。

 有事に強いドルと金の時代は既に終わっているのです。現在は仮想通貨にあるようにモンスター金融が実質的な社会環境指標になっており、ドルや地金相場はもう過去のものといってもよいのです。

 ここでダイアモンドですが依然と同じように侵攻の数週間前より顕著な値上がりが起き、更に市場では品不足が起こっています。しかし、今回は前回と違い既に価格が上がり気味であったことに加えこの侵攻が重なったのです。

 更に言えば前回時はダイアモンドの価格はデ・ビアス社のほぼ一社体制だった訳ですが今回はデ・ビアス社を含めアルロサ、リノティントなど複数の鉱山会社が市場に参加をしています。

 このために複数の要因が存在します。一つにはコロナ禍であり、ロシアのウクライナ侵攻ですが、そのほかにダイアモンド枯渇説もその中に含まれ、いくつかの研磨業者の売り留があり、さらに言えば各国バイヤーの買付け控えがあります。

 大粒に別にしても1ct以下のものに関してはこの後の価格の下落も視野に入れる必要があるからです。しかし、今回のウクライナ侵攻の様な事があると利便性の高い資産としての大粒のダイアモンドの価格が今後上がることは容易の想像がつきます。

 

2022年2月5日土曜日

ダイアモンドの値上がりが意味する事⁉

 ダイアモンドの値上がりがニュースやレポートを含め多くの場面で語られ始めています。デ・ビアスの8%の値上げをはじめ、アルロサやリオ・ティントの5~7%の値上げ発表は久しく聞かなかった値上げ率です。

 要因として日本を除く海外での宝飾業の堅調さが背景にあるのですが、コロナ禍において結婚式や新婚旅行のキャンセルに伴った費用が婚約指輪に回り、2020から2022年においての米国のE・コマースの売り上げが180%の伸びを示したことでも解るように巣ごもり需要が増えたことがあります。

 一方で同じ条件下で取引所や多くの研磨工場のロックダウンにより供給不足になったにもかかわらず需要が堅調であったことも大きな要因の一つといえるのです。

 何故に日本の宝飾業界だけが仲間外れになっているのかというと他国との違いは販売方法の特殊性となのです。それは他国では例を見ない展示会等での販売方法です。これらの販売方法は異業種などの参入により宝飾業とは真逆になる販売方法が取られマーッケットを崩壊させたことが大きな要因になるのです。条件が整っているのに結果が出ない。つまり、ベースが違っているという事です。

 販売チャンスを増やした結果、乱売乱質になりヘビーユーザーの信用を失ったことが大きな原因でしょう。多くの庶民に寄せた販売方法はいかにもカジュアルになったのですが、一方で本来の宝飾業とはかけ離れた価値を市場に植え付けてしまったからです。それらの要因が日本の宝飾業が世界においていかれてしまった理由でもあるのです。

 日本の状況はさておき、ダイアモンドの値上がりというより値上げの要因の一つに鉱山会社の持っている情報によるものではないかと勘繰る部分もあります。それは限りなく有限資源であるダイアモンドの枯渇です。

 多くの鉱山会社のここ数年の動きを見ていると大粒のラフをそのままオークションに投入したり、直に研磨し、それを同じくダイレクトにオークションに出品したりと過去のラフマーケットを無視するかのような所業に出たり、アルロサのように小売展開の世界戦略を模索するような動きを見せたりと、デ・ビアスがブティック展開をした時とは事情の違うプロモーションが進んでいます。

 それはいかにも利益を増やし、維持する方法を模索しているように見えます。本来であれば今までの市場を維持することで安定した利益を維持することができるわけですからその動きは市場を壊す展開に見えるわけです。

 それでは何故という事になると、ここ数十年ダイアモンドの採掘はスピードアップされ採掘技術もとてつもない速度で改良をされてきたわけです。それは同時に衛星探査によるダイアモンドの埋蔵量の把握という事にも技術は投入されてきました。

 それは更なる採掘はコスト高になることは十分に考えられると同時に恒常的に過去の埋蔵条件で採掘できる状況の終焉を想像するには容易な十分なデーターを既に持っているのではないかという事です。

  つまり、ダイアモンドの価格を吊り上げざるを得ない状きょぷにあるyのではないかという事も想像が付くわけです。それは今後ジュエリーに使うような1ct以下のダイモンドは別にして、資産性を持つような大粒のダイアモンドは更なる値上がりが予想できるのです。状況は常に変わりますがダイアモンドの意味する価値は変わりません。ただし、市場環境は常に変わるという事になるのでしょう。