初日の国際宝飾展(IJT)を覗いてみたのですが、やはり想像通り人気も少なく、相変わらずリサイクル業者が中心で大手のメーカーはほとんど出展しておらず、インドの業者が軒を並べていました。
昨今、続く高額商品の好調さに比べ、一般商品の不振は世相を反映したものなのでしょう。面で商売をしていた多店舗宝飾店の多くは消滅に近いものになり、内容で商売をしていた専門店が扱う商品の高額化を図り現在の成功を収めているのでしょう。
勿論、専門店であっても中身の問題は残ります。チェーン店と同じような品揃えや手法をとっていたところはやはり衰退し、言葉よく言えば業界がスリム化されたのです。
チェーン店のように面で売るには量産品をそろえなければなりませんが、宝飾品の本来の価値には希少性という大前提がありますのでやはり難しい時代と言えるのでしょう。
現代では内容を取りそろえることができることも重要で、ヨーロッパの様なスタイルで自らが裸石などから手配し、他では手に入らないようなものを取り合付くことが大事であり、必須なのでしょう。
IJTを見ていてもインフルエンサーに頼ったビジネスをしているものも多く、これに関しても目立ち始めた時点で衰退がはじまっているわけで、今後の準備のためには本質的なところをもう一度見直す必要があるのでしょう。
いま改めて『温故知新』という言葉を思い出します。手法は別にしてIT化は宝飾業界にはむいていないし、昔ながらのやり方ではなく宝飾品の内容を取り扱う必要があるのでしょう。
最近においても多くのチェーン店が店じまいをしている姿をみて、やはり、宝飾業界は本質を見失ってはダメなのだとつくづく感じます。