日本で個人資産が1900兆円超えとなって日本はすごい資産家が多いと驚きの声もありますが本当にそうでしょうか?
実際の経済はコロナ禍という事もありますが、それ以上に日本経済の仕組みの根底がねじ曲がっているような気がします。つまり、証券市場や投資市場に関しては数字上は経済が堅調であることを示していますが、その指標の測り方が少し違うのではないかという疑問です。
つまり、資産を持っている人の大多くが現金を持っていないという事です。現状の証券、債券市場というものは以前と違いひも付き、期限付きといった汎用性に劣るというか自由に動かすことのできない投資資産といったものが多く、デイトレーダーの様な多くの資産を持たなくモニターの前に座りギャンブル的に投資を行っている人は別にして本来の資産家といわれる方の多くは投資信託であったりファンドに資産を任せていますから多くの現金は持っていないという事です。
現金は経済の血液ともいわれていますから現金の回らない経済はあり得ません。現状の経済は多くの資産を持たない一般の庶民だけで回されていますから実体経済やデフレ脱却にはあまり多くの役には立たないというとになります。これがアベノミクスの後遺症であり、竹中なにがしの経済理論の過ちなわけです。
ダイアモンドの資産性に関しては以前から述べているように、アナログ資産ですから実体経済を破壊するような規模にはなりません。ある意味最も健康な資産ともいえる訳です。後は運用方法や実体販売の見直しでもあると思っています。有限である資産はその価値を有し、デジタル資産に関しては無限なわけですから、本来何処から本来の資産性があるのかというとリーマンショックの時に例があるように実体はありません。
つまり現在の投資市場というのはその市場を運用する側だけがその恩恵を受ける仕組みですから新資本主義市場の危うい部分だけが隠され一部の人の利益となり膨らんでいくのです。それは一代で膨大な資産家が多く生まれてきている現状が示しています。現金が市場に流れない経済に成長はありません。ゆがんだ経済市場がまだまだ続くのでしょうか?